新王万歳! 先日の終了宣言から間を置かず、MSXdevが新しい主催者のもとで開催されることが決まりました。今度の主催はスペインのKAROSHIコミュニティ。KAROSHI掲示板が大会の調整にあたり、さらにPitpan,Viejo_archivero両氏が全体の監督にあたる模様です。Viejo_archivero氏は2009年にRelevo Videogamesを起ち上げましたが、MSXdevへの出品を予定していた"Hyper Soldier Angel"の制作に時間が割けず、ここ数年大会へのエントリーを見合わせていました。「大なればここに逝き 逝けばここに遠く 遠ざかればここに還る」とは老子もよく言ったものです。
今度のルールは以下のとおりです。
- 出品はノンマップドROMファイル形式で。メガロム使用不可。
- システム要件本体RAM16KB以下。
- 審査員を置かないかわり、KAROSHIコミュニティで作品を審査。掲示板での投票により優勝者を決定。
- 優勝賞金はなし。賞品は栄誉のみ。
- 各応募者は出品作のスレッドを立ててこれを維持し、そこで全ての更新情報を知らせること。
- 応募締切り2012年12月15日。
新しいMSXdev'12のシステム要件は、本体RAM16KB・48KB ROM容量まで。本体RAM 64KB・メガロム使用可だった2011年大会とは、明らかにルールが異なります。今年は二つの「MSXdev」が開催されることになるわけですが、片や最小限、片や最大限のシステムで腕を競いあうこととなります。さらにそれ以上のスペックを要するMSXをフル活用した作品が見たければ、MSX Banzaiが「何でもあり」の#msxdev compoの開催を告知しています。「グラディウス」や「ガリウス」のような大作が現れるのはどの大会だと思う方もいるかもしれません。スペックや環境にに制限のない#msxdev compoに比べ、条件が厳しいMSXdev'12では、このような大作はあまりに荷が勝っています。
こうしたMSX1/PSGのみという最小構成のMSXと、贅沢に拡張したMSXとの比較は、MSX愛好家の間で論じられ続けていることのように思われます。とはいえ実際のメガロム作品はこれまでのMSXdevでは稀でしたので、おそらく、48KBの制限も大きな問題ではないのかもしれません。果たしてどんな作品が出てくるか、我々は見守ることしかできません。
ともあれ、MSX1でのグラフィック・音楽・プログラミングテクニックの融合への挑戦が再び続くとは誰が思ったことでしょう。新しいMSXdevに関わる全ての方々に幸運を!
関連リンク: MSXdev'12