きっかり30年前、 マイクロソフトとアスキーが、MSX規格を発表しました。そのとおり! 我々ユーザーは以後30年にわたって、この8ビットコンピューター ―ホームコンピューター界における共通規格を志した初期の試み― を満喫しています。当初の狙いであったコンピューター界の主流となることはできませんでしたが、ソニー, フィリップス, ナショナル/パナソニック, ヤマハ、大宇電子といった大手電機メーカーが製造した本体と、コナミ, 日本ファルコム, コンパイル, ハドソンそして マイクロキャビンなどなど数多くのソフトハウスが 作った膨大なソフトウェアに支えられ、コンピューター史上に確たる地位を築いています。
MSXは「メタルギア」や「ボンバーマン」等の人気ゲームシリーズを生み出したばかりではありません。内部仕様の公開、VDPを分離するという概念、今日System on a Chipと呼ばれる設計への志向は、まさにMSXが今日のコンピューターやゲーム機への道を開いた例と言えましょう。
しかし本当のMSXの遺産とは、商業的な成否や、標準規格という革命的アイディア、ハード設計、ホームオートメーション等とは別の所にあるのかもしれません。それは何か。それは我々MSX界やコミュニティ、活発な愛好家による熱心なグループが、新しいソフトやハードを生み出したり、資料を分けあったり、エミュレーターを開発したり、イベントを開いたり、ニュースを広めたり、あるいは単に新旧とりどりのMSXソフトを楽しんだりすることで、MSXというコンピューターを30年以上にわたって活かし続けていることに他なりません。
この特別な記念の日を強調するため、ブログやウェブサイト、雑誌の目に付くように このプレスリリースを公開しました。30年前にかけがえのないコンピューターが発表され、それゆえに今なお健在だということは、世に知られて良いでしょう。MSX30周年記念とは、いまいちどMSXの名を世界に知らしめる大きな機会なのですから!
6月27日(CET)には、 アムステルダム中央駅に近いカフェ・バタヴィアにて、30周年記念パーティが開かれます。我らが愛するホームコンピューターの思い出を共有する場所であれば、これからに向けての計画を生む機会でもあります。また、秋には
MRCでMSX30周年祝賀行事を開催する予定です。
最後にもう一つ。皆さんはどのようにMSX30周年をお祝いしているでしょうか? これまで一番のMSXの思い出は?
これからのMSXはどうなると思いますか? 50周年の時は? 我々次第で可能でしょう!
MSXを愛して支える全てのユーザーにおめでとう、そしてありがとう!
MSXリソースセンタークルーより